波音、せせらぎ、鳥の声、虫の声など自然音だけの曲と、カリンバやピアノ、シンセサイザー等を加えてアレンジしたもの、あわせて56曲62分が収録されています。オープニングとエンディングの曲はボーナストラックのロングバージョン。それ以外は全て約1分です。

2004年　春　はじまり

携帯電話の着信音が、本物の鳥の声だったらどんなに素敵だろう。呼び出し音が屋久島のせせらぎだったら、ハワイやタヒチの波音だったらどんなに気持ちよいだろう。そんな思いから携帯『着うた』公式サイト【癒しの自然音】はスタートしました。

自然音CDを数多く発表してきた中田悟は、この世界の第一人者といっても過言ではないでしょう。しかし、彼にとっても携帯用のコンテンツは新たなる試みでした。たった15秒や30秒という短い時間の中にどれだけ美しい場面を凝縮できるか、着信音としての機能性をどこまで追求できるか。毎週新コンテンツを追加していく携帯の世界では、多くのバリエーション、曲数を作ることも必要でした。

2004年　夏　サイト公開

オープニングを飾るにふさわしい約200曲が完成、兼松グランクス株式会社スタッフによる尽力でauの公式サイト【癒しの自然音】としてオープンしたのが2004年8月のことです。ケータイ初の本格ヒーリング着うたとして華々しいデビューを飾りました。翌年からは株式会社ザッパラスの【いやしの楽園】に楽曲を提供し、NTTドコモやSoftBankでも楽しめるようになりました。2008年2月までの総ダウンロード数は約18万曲にのぼり、現在も会員数増加中です。

2007年　秋　自然に還る

9月6日、中田悟はわずか46歳で旅立ちました。
地球の奏でるサウンド『自然音』に魅了され、我々にそのすばらしさを伝えてきた天才はもういません。たった一人で大好きな自然へ還ってしまったのです。彼が残した美しい音は、多くの人々に感動と癒しを与えてきました。それは本人が亡くなった今も、そして未来もずっと変わらないことです。

2008年　春　未発表曲公開へ

遺品のマッキントッシュ・コンピューターの中から、携帯向けの素材52曲が発見されました。ピアノとあわせた作品、限りなく透明な水音、ゆっくりと打ち寄せる大きな波…。どの曲も本当に素晴らしいです。これらの曲は『遺作』というタイトルで、携帯『着うた』公式サイト【癒しの自然音】で2008年1月より順次公開されています。そしてこの度『遺作』を含め、携帯コンテンツの中から、選りすぐりの作品を高音質でCD収録いたしました。

2008年　e-Photography 広瀬　睦